渓流釣りの始め方|地図を見て、小さな沢でイワナを探す僕の釣り方
渓流釣りというと、有名な川へ行き、実績のあるポイントを巡りながら魚を釣る。そんなイメージを持つ人も多いかもしれません。
僕の渓流釣りは、少し違います。
地図を眺めていると、山の奥から流れてくる名前も知らない小さな沢が目に入ることがあります。「この沢に魚はいるんだろうか」そんなことが気になると、実際に歩いて確かめに行きたくなる。
魚をたくさん釣ることよりも、自分で川を見つけ、歩き、その先で一匹の魚に出会うこと。
それが、僕が渓流釣りを面白いと思う理由です。この記事では、そんな僕の渓流釣りのスタイルと、これから渓流釣りを始める人にも役立つ川の探し方やポイントの見方について紹介します。

僕の渓流釣りは、地図を見るところから始まる
渓流へ行く前、まず見るのが地図です。
大きな川を上流へ歩いていくと、いくつもの支流が本流に流れ込んでいます。さらに支流をたどると、地図に名前すら表示されないような小さな沢が現れることがあります。
普通だったらポイントの選択肢にもならない川。僕が気になるのは、むしろそういう場所です。
「この先はどんな川なんだろう」「滝はあるのか」「イワナが残っている可能性はあるだろうか」。
地形図や航空写真を見ながら想像します。
もちろん、地図だけでは魚がいるかどうかは分かりません。だから、実際に行ってみる。この「分からないから確かめに行く」時間も、渓流釣りの面白い時間だと思っています。

小さな沢を歩く
現地に着いたら、川を見ながら上流へ歩きます。
水量、水温、川底の石、淵の深さ、周囲の森、魚影。そういうものを見ながら歩いていきます。
特に水温は渓流魚が動く要因のひとつとして、大事な指標になります。よく行く川であればなおさらなので、釣れた水温を記録したり覚えておくと次回の釣行時に役立つときがあります。
小さな沢では、少し歩いただけで川の姿が大きく変わることがあります。浅い流れしかなかった場所の上に、突然深い淵が現れたり、倒木の下だけ水深があったり、大きな岩の裏に流れの緩い場所ができていたり。
そんな変化を見つけると、「ここには魚がいるかもしれない」とルアーを投げてみたくなります。

渓流魚はどこにいる?僕が見るポイント
渓流で魚を探すとき、僕がよく観察するのが「流れの変化」です。
落ち込みの下にできた深み、大きな岩の裏、倒木の下、流れがぶつかって緩くなる場所、白泡が消えるあたり。こうした場所は、魚が身を隠したり、流れてくる餌を待ったりしやすい場所です。
特に小さな沢では、一見すると魚がいなそうな場所でも、ほんの少し深くなった場所にイワナが入っていることがあります。
だから僕は、大きくて分かりやすいポイントだけを見るのではなく、小さな変化もなるべく丁寧に探すようにしています。
渓流釣りの道具はできるだけシンプルに
僕の渓流釣りでは、道具をできるだけシンプルにしています。
小さな沢を歩くことが多いので、大量のルアーを持ち歩く必要はあまり感じません。小型のミノーやスプーンなど、その日の川で使いそうなものを少し。それを小さなケースに入れて歩きます。実際持ち歩いている数は15個くらいです。
重要なのは道具の数よりも、身軽に川を歩けることだと思っています。
一方で、携帯食、ファーストエイド、ウェーダーや滑りにくいシューズ、地図、スマートフォン、熊への備えなど、安全に関わる装備は別です。
渓流は携帯電話の電波が入らない場所も多く、増水、落石、滑落などの危険もあります。特に知らない沢へ入るときは、魚を釣ることよりも、無理をせず安全に帰ってくることを優先しています。
無理は禁物。少しでも危険性を感じたら、無理に進まない、もしくは場所を覚えてより安全に進める装備を用意して、再度入渓してます。
一匹に出会うまでが面白い
小さな沢へ行けば、必ず魚が釣れるわけではありません。何時間歩いても魚影がないこともあるし、水量が少なすぎて、水が伏流して川が急になくなることもある。「この沢にはいないのかもしれない」と思うこと多々あります。
それでも沢を上っていくと、それまでとは少し違う淵が現れることがあります。
何気なくルアーを投げると、岩陰から、一匹の魚が飛び出してくる。
初めて入った沢でイワナを手にした瞬間は、有名なポイントで何匹も釣れた日とは少し違う嬉しさがあります。
「ここにも魚が暮らしていたんだ」
魚を釣ったというより、何かを自分で見つけたような感覚に近いのかもしれません。


魚がいる「理由」を考える
最近は、魚を釣ったあとに別のことも気になるようになりました。
なぜ、この沢にイワナがいるのか。この滝の上にも魚はいるのか。いつからこの川にいるのか。隣の川にいるイワナとは何か違うのだろうか。
一匹の魚から、川の地形や森林、生物の分布、その土地の歴史へと興味が広がっていきます。
例えば、明らかに登れない魚が遡上できない滝に出会ったとき、その上流で魚がいると「なぜここにいるのだろうか」という疑問が湧いてきます。そこには、人為的な理由や過去の地質変動に伴う地形の変化など、想像しえないような複雑な要因が関係していることもあります。
川に関する文献を読んで調べてみると、今まで何気なく歩いていた川も少し違って見えることがあります。そして、知ったことを確かめたくなって、また川へ行く。
釣る。見る。調べる。また歩く。
渓流釣りの魅力は、そんなとこにもあります。

渓流釣りは「魚を探す旅」
渓流釣りには、いろいろな楽しみ方があります。
たくさん釣ること。キャストがうまくなること。大きな魚を狙うこと。美しい渓流魚に出会うこと。
僕が好きなのは、「この川に魚はいるんだろうか」と考えながら、自分の足で探すことです。
地図で見つけた一本の細い沢。森の中を流れる名前も知らない小さな川。その先に魚がいるかどうかは、実際に行ってみなければ分かりません。
だから、また地図を開く。
次はどの川を覗こうか。
それを考えている時間から、僕の渓流釣りは始まっています。

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